インターネットガバナンス・タスクフォース Internet Governance Task Force of Japan

WGIG 第一回会議 ジュネーブで開催 (11月25日)

23日から、ここジュネーブでWGIGの第一回の公式会合が開かれています。
 初日と第3日(本日)が委員だけのクローズド会合で、2日目が委員以外の人々も参加できるオープン会合でした。ただし、関係者などの「傍聴」を求める意見が出て、初日は認められなかったのですが、第3日の初めに委員で議論した結果、認めらるようになりました。全体として、今後の議論の対象、進め方などについて議論され、ある程度の合意ができつつあります。

初日の多くは自己紹介と全体の仕事の進め方に費やされたようです。冒頭ITUの内海事務総局長の「挨拶」があり、彼はICANN関連の議論に集中するよう提案したのですが、委員の多くは、そこだけに絞る込むことには反対のようでした。雰囲気はよくて、それほど過激ないし感情的な議論はなかったようです。

二日目は、委員以外に開かれた会議で、前半は主に政府代表が、「オープンな会議にしろ」という手続き論を主張、つまり、40人に閉ざされて内容を決めるのではなく、プロセスに自分たちも途中で影響を与えたい、ということでした。

IGTF、IPv6についてコメント発表
 後半は、より内容的な議論も行われ、私もIGTFの意見として、ITUのザオTSB(通信標準化局)局長が私案として公表した、IPv6のアドレスの一部をITUが管理し、各国政府に配分するという案について、IGTFとしての分析と懸念を表明するコメントを発表しました。
このコメントは、IGTFの資源WGと幹事会で議論してまとめたものですが、きわめて限られた時間でまとめたもので、まだ修正・改善の余地もあると考えています。

 端的にいえば、ザオ案を実現すると、IPv6のアドレス配分に二つの異なるポリシが存在することになり、その間の有効な調整がないと、グローバルなネットの運用に支障をきたし、アドレス資源の枯渇化の加速、機器価格の上昇など、思わしくない結果を招きかねないものとなる恐れがあるというものです。
 また、一方では、国別のトラフィック制御、優先順位の処理などの魅力的なアプリケーションが実現できる可能性があるものの、他方、通信内容の検閲、制限、追跡など、必ずしも歓迎できない可能性を開く恐れが強い、というものでした。すぐ、シリア政府(元ITU)の人からは、かなり感情的に「検閲を問題にしているわけではない。政府の役割を否定するのか」とお怒りの発言がありました。ただし多くの委員や参加者から、非常に良い反応を受けました。

 いまは、3日目で、今後の議論の対象とする内容、問題として何をどうあげるか、を議論しているところです。
 なお、会場の国連本部ビルに無線LANがなく、ネットに容易に接続できなくて、報告が遅れたことをお詫びします。